アドレスV125Sパワーアップ計画3(加速テスト・駆動系セッティング)

 

引き続き、アドレスV125Sパワーアップ計画3です。これまでに、ハイカム・ハイコンプピストン・マフラーを交換し、燃調セッティングまで終えることができました。これまでの作業の流れは…

アドレスV125Sパワーアップ計画1(ハイカム・ハイコンプピストン)
アドレスV125Sパワーアップ計画2(マフラー交換・燃調)

今回は、いよいよ加速テストを行います。

 

 

加速テスト

テスト方法は、これまでと同様に、0-60km/hのタイムを計測・比較します。比較対象はカスタム前のノーマル車両で最も0-60km/hタイムが速かったウェイトローラー10グラム仕様です。

 

 

 

加速テスト考察(ウェイトローラー比較)

0-60km/hの加速性能を優先した場合、ノーマルの時は10グラムがベストでしたので、それを踏まえて、8グラム10グラム12グラムでそれぞれタイムを計測した結果、10グラムが最速でした。

 加速中のエンジン回転数
 ・8グラム  約8700rpm
 ・10グラム 約7900rpm
 ・12グラム 約7300rpm

ノーマルは、10グラムの時 7600rpmでしたので、カスタムの影響でウェイトローラーを1グラムほど軽くするのと同程度エンジン回転数が高くなっていることになります(ベルト摩耗の影響かもしれません)。カスタム後は、ノーマルに比べて最高出力を発生する回転数が若干上昇しているハズなので、ウェイトローラーを少し軽くする必要があると考えていましたが、結果を見る限りでは、意図せず ちょうど良い回転数になっていたようです。ただし、出力の上昇に伴うドライブベルトのスリップロスがあると仮定すると、ベルトやセンタースプリングを強化品に交換してから同じ比較をすれば、10グラムよりも軽い方が速くなる可能性も考えられます。

 

 

 

加速テスト考察(クラッチ交換)

スタート時のクラッチインを比較してみると、ノーマルよりもエンジン回転数の落ち込みが大きいことが分かります。これは、ハイカムとマフラー交換による低回転域での出力低下の影響でしょう。

 クラッチが繋がった時の回転数落ち込み
 ・カスタム後  約5660rpm
 ・ノーマル  約6100rpm

 

これを補うには、クラッチインの回転数を少し上げてやればOKです。クラッチインの回転数を上げるには、クラッチスプリングを強化品へ交換すれば良いのですが、別の選択肢として、クラッチをK5~K7(CF46A)の純正クラッチに交換することにしました。K5~K7純正クラッチは、K9/L0(CF4EA/CF4MA)の純正クラッチと比較すると、ひと回り小さく軽量であり比較的高い回転数でクラッチインしますので、クラッチスプリングを強化品へ交換するのと同等の効果が期待できます。また、クラッチ軽量化により高回転域でのパワーロスを低減することが可能です。

 クラッチの重量比較
 ・K5~K7 クラッチアウター 620g
 ・K5~K7 クラッチ     780g
 ・K9/L0 クラッチアウター  840g
 ・K9/L0 クラッチ     1050g

 

K5~K7クラッチは、合計約1400g、K9/L0クラッチは、合計約1890g ですので、その差は約500gにもなります。これだけ差があると、スタートの印象が一変します。ただし、クラッチインの回転数が高すぎると、プーリーが先に変速を開始してしまい逆効果となる為、軽ければ良いというワケではありません。また、クラッチの軽量化により、ドリブン側の慣性力が低下し最高速に影響が出る可能性があります。ただし、最高速が数キロ低下したとしても、実用上さほど影響は無いでしょう。最高速にこだわる場合は、重量バランスを変更して外周部分を重くしたクラッチアウターなんていうのが市販されています。これなら外周部分の重さによる慣性力を利用して最高速低下を抑えることが出来るかもしれません。一方で、K9/L0の純正クラッチは、重量があり低回転でクラッチインしますので、ボアアップ等で低回転からしっかりパワーが出ている車両には向いているかもしれません。

 

続く

 

 

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